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インバウンドマーケティングの成功事例:外国人観光客を引きつける広告戦略 

著者: インバウンド対策ラボ編集部

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インバウンド対策事例

インバウンドマーケティングの成功事例:外国人観光客を引きつける広告戦略 

近年、観光業界においては、外国人観光客を引きつけるための効果的な広告戦略が求められています。その中でも、Web広告の利用は重要な手段として注目されています。デジタルプラットフォームの急成長と、ターゲティング精度の向上により、観光地や宿泊施設は新たな顧客層にリーチしやすくなっています。本記事では、観光業界がどのようにWeb広告を活用して成功を収めているのか、実際の事例を交えて詳しく解説します。以下の内容では、まず観光業界がWeb広告を利用するべき理由とその効果を説明し、次に主要なWeb広告の種類とその特徴について紹介します。続いて、具体的な広告事例を通じて成功の要因と注意点を探り、最後にこれらの知見をどのようにまとめ、今後の戦略に活かしていくべきかを考察します。

1.なぜ観光業界はインバウンドマーケティングでWeb広告を利用すべきか?

Web広告とは、インターネット上で提供される広告のことを指します。従来の紙媒体やテレビ広告とは異なり、Web広告はユーザーの行動履歴や興味関心に基づいて配信されるため、高いターゲティング精度を持っています。これにより、広告主は効果的に見込み顧客にリーチできるだけでなく、広告費用対効果も高めることができます。

観光業界でのWeb広告のメリットは多岐にわたります。24時間365日、世界中どこにいても情報を発信できるため、時間や場所にとらわれずにプロモーションが可能です。また、広告の効果をリアルタイムで測定し、データに基づいて迅速に改善できるため、広告キャンペーンの効率を最大化できます。

2.Web広告の種類

Web広告には多くの種類があり、それぞれに特有の特徴と利点があります。以下に主要なWeb広告の種類を紹介します。

・ディスプレイ広告:ウェブサイト上のバナー広告や動画広告など、視覚的に訴える広告。広範囲なユーザーにリーチ可能です。
・検索連動型広告:Googleなどの検索エンジンで特定のキーワード検索時に表示される広告。
・動画広告:動画コンテンツとして表示される広告。視覚と聴覚で情報を伝達し、強いインパクトを与えます。
・SNS広告:Facebook、Instagram、X(旧:Twitter)などのソーシャルメディア上で配信される広告。ユーザーの興味や行動に基づいたターゲティングが可能です。
・リターゲティング広告:過去にサイトを訪れたユーザーに対して再度広告を表示する手法。購入意欲を喚起し、再訪を促進します。

さらに、最新の広告手法として、インフルエンサーマーケティングやプログラマティック広告なども注目されています。インフルエンサーマーケティングでは、SNS上で影響力のある人物が商品やサービスを紹介することで高い信頼性と効果を得られます。

プログラマティック広告は、広告の購入と配信を自動化する手法です。リアルタイムでユーザーのデータを基に広告を最適化し、ターゲットに最も適した広告を表示することで、広告キャンペーンの効率を大幅に向上させることができます。

3.インバウンドマーケティングの広告成功事例と注意すべきポイント

ケース1

北海道エリアの旅館では、外国人宿泊客の獲得を目指してMeta広告(FacebookやInstagramに表示)を活用しました。月間予算は約10万円で、台湾、香港、アメリカ、オーストラリア、カナダ、シンガポール、マレーシアの7か国に配信しました。その結果、台湾から59件、香港から25件、シンガポールから13件、アメリカから6件、オーストラリアから5件、マレーシアから3件の予約がありました。月間約100件の広告経由の予約を達成し、予約獲得単価は約1,000円となりました。ADRに対する広告費率は1%で、自社比率は35%でした。宿泊予約のCV率は国外からの方が高く、CV単価も国内より20%抑えることができました。

ケース2

沖縄エリアで人気のリゾートでは、Google検索広告とMeta広告を活用し、長期的なアプローチで外国人宿泊客の獲得を目指しました。月間予算は約60万円で、台湾、韓国、その他アジア諸国に向けてアプローチを行いました。外国人旅行者向けの宿泊プランやコンテンツを積極的に作成し、認知と予約獲得を狙い、結果として、台湾から月間40件、香港から10件、韓国から20件の予約サイトへの遷移数を達成しました。月間約200件の広告経由の予約を獲得し、予約獲得単価は約3,000円、ADRに対する広告費率は4.5%で、自社比率は30%となりました。

ケース3

京都と奈良のラグジュアリーホテルでは、香港・台湾、韓国向けにMeta広告配信を行いました。この広告キャンペーンの目的は、認知拡大と国内の配信実績を超える成果を上げることでした。クリック率やクリック数が非常に好調で、国内の配信実績を大きく上回る結果となりました。京都の広告は、香港・台湾から6,629件、韓国から4,841件のクリックを獲得し、クリック単価はそれぞれ7円と10円と非常に低く抑えられました。一方、国内ではクリック数1,316件、クリック単価38円となり、海外配信の効果が際立っていることが分かります。

ケース4

奈良の広告も同様に、香港・台湾から7,978件、韓国から2,534件のクリックを獲得し、クリック単価はそれぞれ6円と21円となりました。国内では1,785件のクリック数に対し、クリック単価28円と、こちらも海外配信が非常に効果的であることが示されています。これらの結果から、京都・奈良エリアのラグジュアリーホテルは、国内よりも海外向けの広告が高い効果を発揮することが分かり、今後のインバウンド向け広告戦略においても参考となる成功事例となりました。

注意すべきポイント

広告キャンペーンを成功させるためには、以下の点に注意することが重要です。

1.自社ベストレートの徹底
例: 東海エリアのライフスタイルカテゴリーで、月額25万円の予算でGoogleとYahooの広告を使用したケース。自社ベストレートが徹底できなかったため、効果が得られなかった。
対策: 自社ベストレートの維持を徹底し、広告キャンペーンの効果を最大化する。

2.サイト導線のわかりやすさ
例: サイトの導線がわかりにくかったため、ユーザーがOTAに流出し、広告費用の効果が薄れた。
対策: ユーザーにとってわかりやすいサイト導線を確保し、サイト内での流れをスムーズにする。

3.OTAセールの影響管理
例: 北海道東北エリアの旅館カテゴリーで、月額15万円の予算でGoogle広告を利用。OTAセールによるベストレート崩れが発生し、他OTAへの流出があった。
対策: OTAセールの影響を管理し、自社の価格戦略が影響を受けないようにする。

4.稼働率と自社比率のバランス
例: 稼働率重視の販売戦略が自社比率の向上を妨げる結果となり、広告費用の効果が減少。
対策: 短期的な稼働率と長期的な自社比率のバランスを考慮し、戦略を立てる。

これらのポイントを押さえることで、広告キャンペーンの効果を最大限に引き出すことができます。

4.インバウンド集客の広告戦略: 中国と台湾の旅行者の情報収集方法

日本を訪れる外国人観光客の中で、中国と台湾からの旅行者は重要なターゲットとなります。両国は、観光消費額や旅行頻度が高く、経済的にも大きな影響を与える市場です。したがって、これらの旅行者に向けた広告戦略は、インバウンド集客の成功に直結する可能性があります。
自社が実施したアンケート調査により、中国と台湾の旅行者が日本旅行の際にどこで情報を集めているのかが明らかになりました。以下に、中国と台湾の旅行者の情報収集方法をまとめます。

中国の旅行者
・主要な情報源: 小红书(RED)や抖音(TikTok)、Instagramなどのソーシャルメディアが主な情報源として挙げられています。特に、小红书(RED)が多くの回答者によって利用されており、旅行の決定に影響を与えていることがわかります。
・参考する旅行サイト: 携程(Ctrip)が最も利用されており、旅行プランの決定に役立てられています。

台湾の旅行者
・主要な情報源: InstagramとYouTubeが多く利用されており、視覚的な情報やレビューが旅行計画に重要な役割を果たしています。また、小红书(RED)も一部で利用されています。
・参考する旅行サイト: Booking.comやAgodaが主に利用されており、宿泊先の選定に役立てられています。

このデータから、広告キャンペーンを成功させるためには、旅行者が頻繁に使用するプラットフォームにおいて積極的に広告を展開し、視覚的に魅力的なコンテンツを提供することが重要であることが分かります。特にSNSや動画プラットフォームを通じて、ターゲットとなる旅行者に対して直接的にアプローチする戦略が効果的です。

5.まとめ

Web広告を活用することで、観光業界はより多くのインバウンド観光客を効果的に引き寄せることができます。広告の種類やターゲティング方法を駆使し、リアルタイムでのデータ分析と改善を行うことで、高い効果を発揮することが可能です。成功事例から学び、失敗事例を教訓として、より効果的な広告キャンペーンを実施していきましょう。
さらに、アビリブは以下のような強みを活かして、観光業界のWeb広告支援を行っています。

1.ワンストップ支援:マーケティング専門のコンサルタントとWebディレクターが密に連携し、広告掲載から制作まで一貫してサポートします。

2.豊富な実績とノウハウ:100施設以上のWeb広告運用実績を持ち、蓄積されたノウハウに基づいた効果的な広告支援を提供します。

3.コンテンツ開発力:多くのデザイナーや動画クリエイターが所属しており、施設様の魅力を最大限に引き出すコンテンツ制作が可能です。

4.インバウンド対策:グローバルネットワークを活かし、ベトナム、台湾、ハワイなど海外拠点からのインバウンド対策も強力にサポートします。

これらの強みを活かして、アビリブではホテルに合わせたカスタマイズされた広告プランを提供し、広告運用の全ステップでサポートを行います。また、広告の効果を測定し、詳細なレポートを提供することで、効果的な改善提案を行います。今後も、観光業界の皆様と共に、より効果的なインバウンドマーケティング戦略を実現していきたいと考えています。

インバウンド対策ラボ(アビリブグループ)では、インバウンドプロモーション のインバウンド対策支援を行っています。
特にホテル旅館など宿泊・観光業の実績多数。これまでの知見を活かしたご提案をさせていただきます。
 

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