2023年台湾の訪日外国人数は第一位の韓国(695万人)に次ぎ、420万人を超え、全体の16.8%を占める結果となりました。(日本政府観光局 (JNTO) 発表統計)
また、2024年3月には単月の訪日外国人延べ宿泊者数が全体の1位 141万人となり、訪日外国人延べ宿泊者数で台湾が首位に返り咲くのは2023年6月以降9か月振り。(観光庁 宿泊旅行統計)
2024年も引き続き拡大し続ける台湾の訪日インバウンド市場。
今回は台湾マーケットでのインバウンド対策を考えている方に向けてのインバウンドマーケティング戦略についてご紹介します。
台湾向けインバウンド集客に効果的なプラットフォームとは
台湾に向けてインバウンドプロモーションをかけるためには、まず台湾人が利用するプラットフォームを把握しておくことが大切です。
ここでは台湾人の利用するSNSランキング集計データと共に紹介します。
1位:LINE(90.9%)
2位:Facebook(85.1%)
3位:Instagram(68.1%)
4位:Facebook Messenger(61.0%)
5位:TikTok(37.6%)
台湾では日本同様、連絡手段としてLINEが多く使われ、次にFacebookが85%使われています。
さらに、Meta社の広告リソースによるデータでは、2024年初めには台湾のFacebookユーザーが1695万人に達しました。
2024年台湾で最も使われているSNSはFacebookであると言えます。
台湾のFacebookユーザーと広告リーチ
Meta社のツールによると、2023年1月から2024年1月にかけて、台湾のFacebook広告の潜在リーチは75万人(+4.6%)増加しました。しかし、2023年10月から2024年1月の間に、台湾で広告を通じてリーチできるユーザー数は25万人(-1.5%)減少しました。
※これらの広告リーチの数値はMeta社が投資家向け収益発表で報告する月間アクティブユーザー数とは異なります。これらの数字は月間アクティブユーザー数ではなく、あくまで広告リーチの指標となります。
Facebookユーザーで性別における広告オーディエンスの割合
台湾におけるFacebookの広告リーチは総人口の70.8%に相当します。
また、Metaは13歳以上のユーザーのみがFacebookを使用できるようにしているため、2024年における台湾の「対象」ユーザーの79.5%がFacebookを利用しており、Facebook広告の対象ユーザーの性別分布は、女性50.0%、男性50.0%と均等となっています。
台湾向けインバウンドプロモーションの事例
これまでご紹介した台湾のインバウンドマーケット情報を活かし、弊社が今まで手掛けてきた台湾向けのインバウンドプロモーション事例をご紹介します。
①沖縄県 リゾートホテル様 【Google検索広告とMeta広告】(Google、FacebookやInstagramに表示)
長期的なアプローチで外国人宿泊客の獲得を目的とし、Google検索広告とMeta広告にて広告配信。
月間予算は約60万円で、台湾、韓国、その他アジア諸国に向けてアプローチを行いました。
外国人旅行者向けの宿泊プランやコンテンツを積極的に作成し、認知と予約獲得を狙い、結果として、台湾から月間40件、香港から10件、韓国から20件の予約サイトへの遷移数を達成しました。
月間約200件の広告経由の予約を獲得し、予約獲得単価は約3,000円、ADRに対する広告費率は4.5%で、自社比率は30%となりました。
②京都府 ラグジュアリーホテル様 【Meta広告】
認知拡大と香港・台湾・韓国の宿泊者の獲得を目的とし3カ月間にわたり、Metaにて広告配信。
クリック率やクリック数が非常に好調で、国内の配信実績を大きく上回る結果となりました。香港・台湾から6,629件、韓国から4,841件のクリックを獲得し、クリック単価はそれぞれ7円と10円と非常に低く抑えられました。一方、国内ではクリック数1,316件、クリック単価38円となり、海外配信の効果が際立っていることが分かります。
また、大きな特徴として、配信プラットフォームはFacebook:99%、Instagram:1%で配信されました。このことより香港・台湾ではFacebookが主要SNSであることが想定されます。
③奈良県 ラグジュアリーホテル様 【Meta広告】
認知拡大と香港・台湾・韓国の宿泊者の獲得を目的とし3カ月間にわたり、Metaにて広告配信。
香港・台湾から7,978件、韓国から2,534件のクリックを獲得し、クリック単価はそれぞれ6円と21円となりました。国内では1,785件のクリック数に対し、クリック単価28円と、こちらも海外配信が非常に効果的であることが示されています。
また、大きな特徴として、配信プラットフォームはFacebook:99%、Instagram:1%で配信されました。このことより香港・台湾ではFacebookが主要SNSであることが想定されます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はインバウンド市場で盛り上がりをみせている台湾にフォーカスしてご紹介いたしましたが、台湾に限らず、インバウンドマーケティングにおいては、ターゲット国が選定できたら、その国でどんな戦略でプロモーションをかけていくのか、その国のマーケット情報を的確に把握することがとても重要です。
ターゲット国の選定のコツについては、こちらの記事でも紹介しています。
【インバウンド対策】インバウンドプロモーションの戦略ポイント
インバウンド対策ラボでは、多岐に異なる国ごとのマーケットリサーチはもちろんのこと、ターゲットや媒体の選定サポートから、実際のプロモーション配信までを包括的にサポートする「インバウンドプロモーションパッケージ」支援や、SNSプロモーションにおけるインフルエンサーマーケティング支援も行っております。
特にホテル旅館など宿泊・観光業の実績多数。これまでの知見を活かしたご提案をさせていただきます。
昨今、急激にインバウンドの波が復活している中、この波に乗り遅れないようにしっかりと対策していきましょう。
今後、台湾に向けてインバウンドプロモーションやインフルエンサーマーケティングについて力を入れていきたい方は、下記よりお気軽にお問い合わせください。