インバウンド対策ラボ(アビリブグループ)が発信する、インバウンドニュース

現在のページの位置
  1. トップページ
  2. インバウンドニュース
  3. 2023年インバウンド観光動向:地域別旅行と消費の洞察

2023年インバウンド観光動向:地域別旅行と消費の洞察

著者: インバウンド対策ラボ編集部

公開日:

更新日:

カテゴリー:

コラム

2023年インバウンド観光動向:地域別旅行と消費の洞察

日本政府観光局(JNTO)によると、2024年の10月時点で訪日外国人数が累計3,019万2,600人と、2023年の累計を上回る結果となりました。好調に伸び続けるインバウンド市場で、訪日外国人旅行客はどの地域に注目しているか、または訪問パターンより消費額に変動があるかどうか、最新の調査データをもとに「地域別訪問者数の影響分析」と「各地域の訪日消費傾向」を徹底的に解説します。

前回の記事では、「訪日外国人旅行者の国別滞在パターンと人気観光ルート(韓国・台湾・中国・香港・アメリカ・オーストラリア)」について詳しくご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。ぜひ合わせてご覧ください。

①2023年旅行者の地方部への新たな需要からみて

出典:「観光白書 令和6年版」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/statistics/content/001748858.pdf p.26から一部抜粋

American Express 2023世界の旅行者の旅行志向に関するアンケート結果によると、7割以上の回答者が地方への旅行需要が増加していると回答しました。自分がまだ訪れていない場所に限らず、世界中の未知な地方を訪問してみたい方が多いと見受けられます。また、ローカルコミュニティと協力した体験型の観光活動を支援する意欲も、今後さらに高まることが期待されます。

その上、地方部のみの訪問パターンだけでなく、三大都市圏と地方部の両方訪問パターンにする旅行者のニーズへの対応が必要です。より多様な宿泊プランや周辺観光と提案などが提供できれば、インバウンド集客がこの新旅行トレンドに成功する可能性が高いと考えられます。

②都道府県別外国人延べ宿泊数

出典:「観光白書 令和6年版」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/statistics/content/001748858.pdf p.20から一部抜粋

2023年地方ブロック別の外国人延べ宿泊者数の調査結果によると、訪日旅行者は2019年と比べて回復傾向で、主に関東地方と近畿地方に集中、次いで北海道、九州、中部が多く訪問されています。さらに、地方部日帰り旅行の影響で三大都市の延べ宿泊数が維持されています。一方、地方部旅行の需要が上昇していることから、地方部延べ宿泊数も高まっていることが期待されます。

したがって、以前ご紹介した記事【インバウンド対策】訪日外国人旅行者の国別滞在パターンと人気観光ルート(韓国・台湾・中国・香港・アメリカ・オーストラリア)を踏まえ、狙いとなる客層の多様なニーズに対応するため、多言語対応を強化することが効果的でしょう。

③外国人旅行者 旅行消費単価の比較

訪問パターン別

出典:「観光白書 令和6年版」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/statistics/content/001748858.pdf p.38から一部抜粋

上記の調査結果によると、三大都市と地方部の両方を訪れた旅行者が最も高い宿泊費と平均泊数を記録していることが明らかになりました。依然として三大都市での宿泊需要が地方部よりも高い状況ですが、集客方法としては観光パターンに応じた日帰りプランや周辺観光情報などの多言語対応が必要と考えられます。

都道府県別

出典:「観光白書 令和6年版」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/statistics/content/001748858.pdf p.32から一部抜粋

都道府県別旅行消費額の調査結果によると、三大都市の訪問者数が最も多く、消費単価は、東京、大阪、名古屋の順に高いです。円安傾向の影響により、まず東京に訪問する初回訪日者が多いと推測できます。

また、地方部の訪問者数は三大都市より少ないものの、消費単価は大きな差がないことが確認されています。地方部の訪問者数は三大都市圏とほぼ同様で、消費単価としては北海道が第一位で、次いで沖縄、福岡、愛知、神奈川、山梨、兵庫の順に高い結果となっています。そのため、各施設の魅力をアピールするだけでなく、地域全体の観光資源との連携を図ることが重要と考えられます。

まとめ

旅行者の訪問パターンは各地方の延べ宿泊者数と消費額と密接に関連しています。三大都市圏と一緒に訪れており、今後も地方部訪問者数が増加することが推測できます。インバウンド対策は新たなニーズを満たす臨機応変な多言語なウェブサイト制作や情報アップデートなどが必要となってきます。


インバウンド対策ラボ(アビリブグループ)では、多言語サイト制作インバウンドプロモーションインバウンドメディア掲載のインバウンド対策支援を行っています。特にホテルや旅館など、宿泊・観光業の実績多数。これまでの知見を活かしたご提案をさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。

インバウンド対策で課題をお抱えの企業・施設様はお気軽にご相談ください。