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【インバウンド対策】訪日外国人旅行者の国別滞在パターンと人気観光ルート(韓国・台湾・中国・香港・アメリカ・オーストラリア)

著者: インバウンド対策ラボ編集部

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コラム

【インバウンド対策】訪日外国人旅行者の国別滞在パターンと人気観光ルート(韓国・台湾・中国・香港・アメリカ・オーストラリア)

 コロナ明けにおける観光業界は、インバウンド需要が高まっており、あらゆる国からの旅行者がきます。宿泊施設では、訪日者の国別によって観光滞在ルートが違うため、それに合わせた多様なニーズに応えるのは難しいですよね。
 実は訪日外国人の滞在にはパターンがあります。各国によってどんな滞在パターンがあるのか理解することでニーズをしっかり知ることができます。
 そのため、本記事は国別滞在パターンと人気観光ルートについて深く理解できるように、訪問・滞在の基本的なパターン、2019年のコロナ前のデータと比較、2023年の国別分析の順にご紹介いたします。

①外国人旅行客の主要訪日パータン4つ:三大都市圏と地方部の組み合わせ

出典:「2023年度トピックス分析テーマ② 地方滞在者の消費行動等に関する分析」(観光庁)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001754304.pdf p.6から一部抜粋

 上記の図面からみて、三大都市圏と地方部をそれぞれに組み合わせた訪日パータンが4つあります。訪日パターンの宿泊傾向として、「①と③は三大都市での宿泊」、「②は地方部での宿泊」、「④は三大都市と地方部の両方を含んだ宿泊」の3つの宿泊傾向があります。このように、訪日パターンによって宿泊傾向があるため、宿泊施設では訪日パターンを考慮した宿泊プランを用意することが大切です。

出典:「2023年度トピックス分析テーマ② 地方滞在者の消費行動等に関する分析」(観光庁)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001754304.pdf p.8から一部抜粋

 上部図面観光庁の2023年度の調査より、訪問パターンの特徴がみえてきました。まず大きな特徴として、2023年は2019年と比べてパターン①黄色の三大都市圏の訪問需要が最も増加していることが分かります。これはどの国でも当てはまっているため、訪日の際の主要な訪問パターンということです。次に、特徴的なのがパターン②の地方のみを訪問する青色のパターンです。これは、韓国、台湾、香港で多く、リピーターの多いアジア圏で何度も訪日するため、比較的短い滞在期間で目的地を絞って訪問するパターンがみられます。一方、緑色のパターン③④3大都市圏と地方部両方を訪問するのは欧州豪州で多く、長期の滞在で都市部と地方部の訪問パターンが主要であることがわかります。

 次の章では、具体的な国別滞在パターンと人気観光ルートをご紹介していきます。

②(韓国・台湾・中国・香港・アメリカ・オーストラリア)国別訪日滞在パータンと人気観光ルート

韓国 福岡、大阪、東京の3大都市のみ訪問

出典:

左:「2023年度トピックス分析テーマ① 都道府県別訪問状況の分析」(観光庁)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001754303.pdf p.7 から一部抜粋

右:「訪日旅行データハンドブック 2023年」(JNTO)(韓国)
https://www.jnto.go.jp/statistics/jnto_datahandbook_2023.pdf p.35 から一部抜粋

 韓国人旅行者に大人気な訪問パターンは、1.九州(福岡)、2.関西(大阪)、3.関東(東京)の3つの主要都市です。観光ルートとしてこの3都市を中心に行動するため、多くの旅行者は3都市周辺の宿泊施設を検索しているようです。また、地方部(九州地方)の観光も人気です。

台湾 沖縄、北海道、東京、大阪が大人気

出典:

左:「2023年度トピックス分析テーマ① 都道府県別訪問状況の分析」(観光庁)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001754303.pdf p.8 から一部抜粋

右:「訪日旅行データハンドブック 2023年」(JNTO)(台湾)
https://www.jnto.go.jp/statistics/jnto_datahandbook_2023.pdf p.35 から一部抜粋

 台湾人旅行者に大人気の訪日パターンは1.沖縄、2.北海道、3.関東(東京)、4.関西(大阪)の4つを主要都市として滞在します。観光ルートとしての行動もこの4都市の周辺を中心に行動するため、旅行客も主にその4つの主要ルート近くの宿泊施設を検索する傾向が見受けられます。

 一方、地方部(九州地方)を中心に訪問するパータンの需要が最近伸びてるみたいなので、今後地方部に宿泊需要が増加することも期待されます。

香港 東京、沖縄、大阪、京都、北海道を主要に訪問

出典:

左:「2023年度トピックス分析テーマ① 都道府県別訪問状況の分析」(観光庁)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001754303.pdf p.9 から一部抜粋
右:「訪日旅行データハンドブック 2023年」(JNTO)(香港)
https://www.jnto.go.jp/statistics/jnto_datahandbook_2023.pdf p.35 から一部抜粋

 香港人旅行者に大人気の滞在パターンは、1.関東(東京)、2.沖縄、3.関西(大阪、京都)、4.北海道の4つが主要都市です。三大都市圏が大人気のため、沖縄、関東周辺と関西周辺の観光ルートも多く訪問しています。その上、旅行客は主にその周辺に集合しています。

 また、その他の滞在パターンで多くみられるのが、台湾人と同様に地方部(九州地方)を中心に訪問するパターンです。それに伴い、地方部の宿泊者数が今後増加する可能性もあるでしょう。

中国 関東周辺と関西周辺を中心に訪問

出典:

左:「2023年度トピックス分析テーマ① 都道府県別訪問状況の分析」(観光庁)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001754303.pdf p.10 から一部抜粋

右:「訪日旅行データハンドブック 2023年」(JNTO)(中国)
https://www.jnto.go.jp/statistics/jnto_datahandbook_2023.pdf p.35 から一部抜粋

 中国人旅行者は、関東周辺と関西周辺が大人気な訪問滞在パターンです。そのため、関東周辺では東京、関西周辺では大阪の宿泊施設を検索する旅行客が多くみられます。次に、地方部(九州地方)の訪問ルートが人気あります。そのため、今後地方部の宿泊需要が増加することも期待されます。

アメリカ 長距離移動の3運輸局(関東、関西、九州の地方部)滞在

出典:
左:「2023年度トピックス分析テーマ① 都道府県別訪問状況の分析」(観光庁)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001754303.pdf p.12 から一部抜粋
右:「訪日旅行データハンドブック 2023年」(JNTO)(米国)

https://www.jnto.go.jp/statistics/jnto_datahandbook_2023.pdf p.35 から一部抜粋

 アメリカ人旅行者は、長期滞在で多く移動し訪問する特徴があります。大人気なのは、3運輸局(関東、関西、九州の地方部がメイン)の訪問ルートです。次いで東京、京都、大阪の3大都市が多いため、それに伴い東京と大阪での宿泊者数が多くみられます。その他では、沖縄県と北海道への滞在も多いです。また、3大都市(東京、京都、大阪)を除いたその他の都市や、地方部への宿泊旅行客も増加傾向にあります。

オーストラリア 長距離移動の3運輸局(関東、関西、九州の地方部)滞在

出典:

左:「2023年度トピックス分析テーマ① 都道府県別訪問状況の分析」(観光庁)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001754303.pdf p.13 から一部抜粋

右:「訪日旅行データハンドブック 2023年」(JNTO)(豪州)

https://www.jnto.go.jp/statistics/jnto_datahandbook_2023.pdf p.35 から一部抜粋

 オーストラリア人旅行者は主に米国人旅行者と同じように訪問する傾向がみられます。3運輸局(関東、関西、北海道)と4運輸局(大都市を除いた地方部)以上の訪問ルートが最も人気がある訪問パターンです。それに伴い旅行客がほぼ4都市(東京、大阪、京都、北海道)に集合しています。その他では地方部(中国地方)の訪問ルートもみられるため、今後地方部の宿泊需要が増加することも期待されます。

③まとめ

 訪問者の国によって滞在パターンと人気観光ルートが異なります。どの訪日者の国別でも、三大都市圏が最も人気があるルートですが、三大都市圏✕地方部宿泊のニーズでも増加傾向がみられます。今後地方部での宿泊者数が多くなってきたときに対応できるよう、宿泊プランや広告など国別滞在パターンに応じた運用が必要となってきます。

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