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温泉は観光戦略の鍵?インバウンド対策としてのウェルネスツーリズム

著者: インバウンド対策ラボ編集部

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コラム

温泉は観光戦略の鍵?インバウンド対策としてのウェルネスツーリズム

「ウェルネス」というキーワードをご存じでしょうか?
「ウェルネス」とは、心や体などの健康、休息、癒しを指します。最近、「ウェルネスツーリズム」と呼ばれる健康や休息(癒し)を求めた旅行の動きも注目されています。また、国内旅行のみならず海外でも大きく意識され、需要がかなり広まっており、2024年の旅行の流行トレンドにも入っています。
そのため、本記事は現在ウェルネスツーリズムに感心がある訪日外国人観光客へのサービス提供の取り組みについてご紹介いたします。

1.ウェルネスとは?

ウェルネス(Wellness)は、健康(Health)を広く捉え、身体的・精神的により良い状態を目指す概念です。ウェルネスツーリズムとは、このウェルネスを意識した旅のことを指します。

「ヘルス(Health)」という似た概念がありますが、ヘルスの方が「病気ではない状態」を意味し、医療や治療を通じて健康を目指します。一方、ウェルネスは体だけでなく、心の健康も重視し、心身共に整えることを示します。

つまり、ウェルネスツーリズムは、心身の健康を整える体験を求める旅です。

2.ウェルネスの市場規模

出展:「The 2023 Global Wellness Economy Monitor」(Global Wellness Institute)https://globalwellnessinstitute.org/the-2023-global-wellness-economy-monitor/ から一部抜粋
グラフ:インバウンド対策ラボで日本語翻訳

Global Wellness Institute (GWI)の2023年度の調査によると、ウェルネス市場の成長率は凄まじく、世界のウェルネス経済はコロナ流行後の2020年以降、毎年成長しており、その成長率は2022年から2027年までに8.6%の成長率が見込まれています。これは世界のGDPの成長率である5.1%の1.6倍です。日本の文化である温泉は、その数値を超える勢いで、2027年までの温泉業界の市場成長率は14.3%と、ウェルネスツーリズムの16.6%に次ぐ成長率です。日本の文化であり資源である温泉がウェルネスツーリズム(健康を求める旅)含む今後の観光戦略として大きな鍵になるということです。


3.訪日外国人観光客は実際に日本の温泉をどれくらい求めているのか?

出典:「訪日外国人の消費動向 2023年 年次報告書 」(観光庁)https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001742979.pdf
p.33 から一部抜粋

日本への訪日外国人観光客の消費動向から具体的なニーズについてご紹介いたします。観光庁の2023年度の報告書によると、次回したいことの中では、「温泉入浴」は2番目に関心が高くなっています。

「日本食を食べること」であれば、訪日外国人観光客はバランスの取れたヘルシーな食事を求めたり、「温泉入浴」であれば温泉に浸かるだけでなく癒しを感じ心身共に健康意識を高めることを期待していると考えられます。

出典:Googleトレンド「onsen」すべての国(2019/1/1~2024/8/8現在)

実際に「onsen」の検索数がコロナ前よりも全世界的に高まっています。キーワード「onsen」やウェルネス関連のキーワードを、新しいSEO強化の注目キーワードとしてコンテンツを拡充していくことで、訪日外国人観光客のサイト流入数の増加が期待されます。

4.訪日外国人旅行者へウェルネスを提供するために館内サービスについて多言語化のメリット

ウェルネスツーリズムへの関心の高まる中で、温泉を訪日目的とする訪日外国人観光客が増加しています。一方、泉質の効能や温泉の入浴マナー、そして人前で裸になることに抵抗のある外国人観光客に対しての配慮など、行き届いた案内ができているでしょうか。

情報提供は、日本語サイトを単に多言語化するだけでなく、訪日外国人観光客の視点に立った内容も求められます。
多言語サイトに温泉ページやコンテンツを制作したり、館内案内を多言語化することで課題は解消されます。

具体的には、市場拡大の今、温泉ページのLPを制作、SNS広告で海外ユーザーに向けて発信して集客を増大、滞在中はデジタル館内案内でコミュニケーション課題を解決できます。これにより、外国人と日本人両方の満足度の向上から良い口コミが取得で、リピーターと新規顧客獲得も期待できます。

もちろん、温泉に限らず、館内サービスで提供している「スパ」や「マッサージ」、そして「日本料理」など、ウェルネスに関わる項目がすべて対象となるでしょう。健康や癒しを求める訪日旅行客への訴求不足をぜひ打開していってください。

まずはインバウンド対策として今後さらにニーズが高まると予測されるウェルネス関連(健康や癒しを体験できるサービス)など優先度の高いサービス内容から少しでも多言語化を進めることをおすすめします。

5.まとめ

2027年までに急速に市場拡大を続けるウェルネス業界の中で、訪日旅行では温泉業界が観光戦略の大きな鍵になるでしょう。温泉だけでなく、日本の観光施設の館内サービスではウェルネスの概念に近く、健康や癒しを体験できるサービスへの期待も大きいことをお忘れなく!

訪日外国人観光客が期待する日本で体験したいニーズとマッチした施設の魅力を多言語でしっかり訴求できてこそ、インバウンド対策といえるでしょう。ぜひ、ウェルネスツーリズムへのサービスとして訪日者に温泉やマッサージなど施設の魅力を伝えていきましょう!

インバウンド対策ラボ(アビリブグループ)では、多言語サイト制作インバウンドプロモーションインバウンドメディア掲載など各種インバウンド対策支援を行っています。特にホテル旅館など宿泊・観光業の実績多数。これまでの知見を活かしたご提案をさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください!

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