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ベトナム人観光客の最新トレンドを解説!インバウンド対策に活かせる旅行スタイルの傾向まとめ

著者: インバウンド対策ラボ編集部

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インバウンドデータ・動向

ベトナム人観光客の最新トレンドを解説!インバウンド対策に活かせる旅行スタイルの傾向まとめ

ベトナムは日本にとって、将来のインバウンド市場を支える重要な国の一つです。
日本政府観光局(JNTO) によると、2025年4月には、64,100人のベトナム人が日本を訪れ、4月としては過去最高を記録しました。彼らの旅行スタイルは単なる観光地巡りから大きく進化しており、そのニーズは多様化しています。
本記事では、これからのベトナム人観光客を誘致する上で押さえるべき旅行スタイルと主要トレンドを解説します。特に、ベトナム独自の「社員旅行」文化は、インバウンドにとって大きなビジネスチャンスとなる可能性があります。

1. 企業文化に根付く「社員旅行」の根強い重要性

ベトナムでインバウンドを考える上で、個人旅行や家族旅行と並んで非常に重要なのが「社員旅行」です。これは単なるレクリエーションではなく、福利厚生として一年間の労をねぎらう重要な企業文化として深く根付いています。

多くの企業が年に一度、国内外への旅行を企画し、数十人から時には数百人規模になることもあります。旅程には観光だけでなく、チームビルディング活動(屋外で行うゲーム大会)や盛大なパーティーが組み込まれるのが一般的です。

また、ベトナムでは社員旅行に家族が同行する事も一般的で、スタッフの配偶者や子供達が参加し社員旅行を通じて家族間で交流をします。

さらに、訪日旅行者のうち、団体ツアーに参加する割合が最も高いのはベトナム(27.8%)であり、これは他国と比べても際立っています。2位は台湾(20.7%)となっており、ベトナムからの訪日旅行がいかに団体での旅行スタイルに偏っているかが分かります。これは社員旅行や団体旅行が企業文化として根付いていることの表れとも言えるでしょう。

インバウンド向けのヒント:

・団体向けの宿泊施設、貸切バス、食事会場の手配といった包括的なサービス。
・チームビルディングや研修に利用できる施設・アクティビティの提案。
・企業のロゴ入り記念品や、パーティー用の会場設営など、カスタマイズ可能なプラン。

参考
https://www.his-j.com/corp/column/foreign-workers/

https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001742979.pdf

2. 心と体を癒す「ヒーリング」と「自然志向」の旅

都市部の喧騒や仕事のストレスから離れ、心身をリフレッシュしたいというニーズが顕著になっています。これは「Du lịch chữa lành(癒やしの旅)」という言葉で表現され、新たなトレンドとして注目されています。

美しい自然景観の中でのんびり過ごす、温泉に浸かる、静かな環境でリラックスするといった体験への関心が高まっています。これは、四季折々の自然や温泉文化を持つ日本にとって、大きな強みとなります。


インバウンド向けのヒント:

・温泉、森林浴、グランピング、といった日本の豊かな自然を活かした体験。
・シーズンに合わせた四季折々の自然を体験できるツアー等の提供。
・SNSで「癒やし」をテーマにした美しい風景写真や動画を発信。

参考
https://itdr.org.vn/nghien_cuu/du-lich-chua-lanh-xu-huong-moi-cua-gioi-tre-nam-2024/

3. 絆を深める「ファミリー・多世代旅行」

家族との絆を非常に大切にするベトナムでは、両親や祖父母、子供たちと一緒に旅行する「多世代旅行」が依然として主流です。

旅行の計画においては、子供から高齢者まで、あらゆる世代が楽しめるかどうかが重要な判断基準の一つとなります。行先としてはベトナム国内の美しいビーチや自然豊かな場所が多く、日本も人気の傾向にあります。


インバウンド向けのヒント:

・子供向けのアクティビティと、高齢者が無理なく楽しめる旅程。
・バリアフリー対応の施設や、大人数で利用できる客室・レストランの用意。
・写真撮影サービスなど、家族の思い出作りをサポートするオプション。

参考
https://www.vietnam.vn/ja/xu-huong-du-lich-he-cua-cac-gia-dinh-viet-nam-nam-2025

4. SNSが旅先を決定する「デジタル・ファースト」

若年層が多いベトナムでは、SNSが旅行の意思決定に絶大な影響を与えます。
特にFacebook、TikTok、Instagramは、情報収集から旅行体験のシェアまで、旅のあらゆる段階で活用されます。彼らは「映える」フォトスポット、食べ物のトレンドなどSNSを活用して情報収集を行います。

ベトナム人の若年層はSNSの利用率が非常に高く、旅行先の「インスタ映え」や旅行体験のSNS発信を重視し、インフルエンサーやKOC(Key Opinion Consumer)のレビュー、友人のSNSでの発信情報を信頼する傾向にあります。


インバウンド向けのヒント:

・ベトナムで人気のSNSプラットフォーム上で、質の高いコンテンツを積極的に発信。
・ベトナム人インフルエンサーを起用したプロモーションを展開。
・スムーズなオンライン予約システムや、ベトナム語での情報提供。


ベトナムの主要SNSプラットフォームと人気SNS徹底解説が以下の記事にてご覧ください!
【2025年最新版】ベトナムの人気SNS徹底解説

参考
https://www.viet-jo.com/news/tourism/250310141108.html

まとめ

ベトナム人観光客のニーズは、「団体旅行」という伝統的な文化を維持しつつも、
「癒やし」や「家族との時間」、「SNS映え」といった個人の価値観を重視する方向へと多様化しています。また、その意思決定にはデジタル、特にSNSが深く関わっています。

SNSの情報を通じて、ベトナムにはない桜・紅葉・雪景色といった四季の美しさに強く惹かれる旅行者が多く、日本の自然風景を目的とした訪日観光客が増えています。


ベトナム市場をターゲットとするには、SNSを活用したプロモーションや、季節に応じたツアーやサービスの展開や団体旅行から個人向け体験まで対応できる仕組みづくりが、今後の成功のカギとなるでしょう。

インバウンド対策ラボ(アビリブグループ)では、インバウンドプロモーション ・ SNSマーケティング支援アビリブインフルエンサーなど各種インバウンド対策支援を行っています。
特にホテル旅館など宿泊・観光業の実績多数。これまでの知見を活かしたご提案をさせていただきます。
 

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